VIVISICK 2nd「NUKED IDENTITY」release interview part2
part2でも引き続き本作「NUKED IDENTITY」へ焦点を合わせ歌詞や楽曲といった側面へ光を当てた。
なぜ本作のような歌詞、楽曲となったのか?PART1の「上っ面でやったら変な事になるけど~」という発言の通り確かな根拠と方法で作製された事が分かるインタビューとなった。その他、海外リリースのレーベルや日本と世界のHCについてなどを聞いたPART2をどうぞ。
S = SUNAO(Vo)
T = TAKAHASHI(Ba)
K = KAZUKI(Gt)
HA = HARU(Gt)
H = HITOSHI(Dr)
【歌詞について】
S:歌詞的にはHARDCOREでポジティブな部分を表現したいという明確なテーマがあった。今回は否定的なことや主張が主軸ではなくて。
でも実際に歌詞を書いてみると、ポジティブなことを表現するのに、ポジティブな要素だけじゃそれは表現できないことがわかったんですよ。やっぱ闇があって、汚いとこ、弱いとこ、そういうのも入ってないとただのキレイ事みたいでしっくりこなくて。だからそれを含めた上でのポジティブな表現になりました。
T:曲は面白いものを追い求めていった結果論だけど、歌詞は明確に変わったと思う。
SUNAOも悩んでた時期だったよね。今までの「主張が無いとダメだ」っていう部分を今回は取っ払ったんだ。
─主張が無いという事ですが「ネガティブな事もいっぱいあるけど、そこから上がっていこう」という様な主張もあるように感じました。
S:それすらも誰に言ってる訳でもなくて、なんていうか独り言みたいなもので。誰かに何かを期待しているわけでもなくて。
3.11があってから自分の主張なんて、何の役にも立たないなって思ったりして。じゃあ、自分にとって今、この状況でシックリくる表現は何か?ってことから歌詞作りが始まって。かっこつけたくないし、ウソもつきたくなくて。
T:今までは問い掛けて、最後に自分の意見を言うっていうスタイルだった。
でもSUNAOの生活の中でそれがフィットしなくなったんだよね?
S:そうだね。主張することよりも、自分が経験していることをもっと言葉にしたかった。
T:良くインタビューで「歌詞は聞く人それぞれで判断してくれ」っていうの今までピンと来てなかったんだけど、今回はそれなんだと思う。
S:今まではある意味、標的がいたんだよね。社会とか大衆の価値観という。そういうモノに対するカウンターで書いているところが大きかった。
─とはいえアルバムの最後の曲「根無しの愛国」や「されど私はレイシストを差別する哀れなレイシスト」という歌詞は対象がいるように感じました。
S:確かに「根なしの愛国」も「イデオロイデオロヒエラルヒラルヒ」も差別FUCK OFF的な部分があるし標的がいないと言うと嘘になるけど、それだけで終わっていないのが今までとちょっと違うかな。
「根なしの愛国」の歌詞の半分以上は、対象者へのファックオフじゃないストーリーが占めていて、自分の経験が入ってきてる。あれは15年前にインドのある街で俺が実際に体感したことを、今やっと言葉にできたものなんだ。だからあの曲のテーマは「差別ファックオフ」ではなく、そこから発展させて「自分という人間の素材は何で出来ているのか?」って方が強い。それは俺の人生の研究テーマなんだけどね。
─「イデオロ~」はどうですか?
S:人の中にある差別意識をテーマにしている。同時に自分の無意識にある差別意識もエグっているんだ。ああ、俺もレイシストを差別するレイシストなんだなって。でもレイシストって人種差別のことだけをさしているわけじゃない。一般社会、大衆のなかにだって普通にゴロゴロいると感じている。そういう性質を持った人がね。オレはそういう人に、皆仲良くボーダレスになんて言えないから、踏み込まれないようにしますよ、やっぱり。
─レイシストに対する皮肉だと思ってました
皮肉もあるけどね。人に優劣をつけて、比較しないと自分が成り立たないなんて、哀しい話だよ。差別意識って、自分という存在への自信のなさから生まれてくるような気がしてます。
─「ピーターパン」とか「ショーコー」などユニークな言葉選びだと感じましたがどのように書いてい るのでしょうか?
S:歌詞はまずテーマを決めて、そのテーマにそった切れ味の鋭い言葉を考えて、パズルのように曲にはめていく感じ。
同時にそのテーマに対する自分の想いや経験をまとめる作業もするけど、それを最初にやりすぎると理屈っぽい歌詞になってしまうので、あまり最初は意味を考えずインスピレーションで言葉を連ねていくようにしてます。
歌詞は煮詰めると書けなくて、突然、言葉が降りてくる時がある。そういう時は、なんかもうちょっと笑いながら書いてるかな。「ハマるな~コレ」って。笑。歌詞は楽しんでやってる。やっぱ自分がワクワクするようなものじゃないと、ただの解説みたいになっちゃうし。
T:歌詞見るのが毎回楽しみだよ。
─聞いてこれは凄い歌詞だなっておもった部分などありますか?
T:いろいろあるけど「にぎらされ」で「ポコチン」って言葉を使っていいのか?!って議論があって。笑
S:コーラス部分でKAZUKIが嫌がるんじゃないかってね。笑
K:あったね。新しい一面としてチャレンジしてみようって事でやる事になったけどね。
・・・言ってみたら結構楽しかったね。笑
S:メロディがある部分って一番言葉のチョイスが難しいなと思うんですね。
まともな言葉を使うとクサくなっちゃうので。だから卑猥さとか下劣さをわざと入れてますね。
ポコチンもその一環で全体ではシリアスな歌詞なんだけど、わざと下劣な言葉を入れる事でシリアスになりすぎないようにバランスを取ってる。
PUNKはシリアスな事を笑い飛ばしてポジティブに消化していくっていう本質があると思っているので。
─スタ─リンに通じるものを感じました。
S:大好きです。
T:そういうフックがある方が聴いてる人も単純に面白いよね。
S:REVOLUCION Xとかもさ、凄いシリアスな歌詞だと思うんだけど、どこかファニーになっちゃってる感じあるじゃん?そういうのはハードコアの面白いところだと思う。
T:あと歌詞についてはSUNAOが書いた文章を元にみんなで話合いながら作っていきますね。
─どのような文章なのでしょうか?
S:さっき言った歌詞のテーマを決めて、それに対して自分の想いや経験をまとめたもので。
T:それはメンバーだけが見る事が出来るモノでプリントアウトされて紙ベースで
S:善悪の判断も無く、コレ言ったらマズいんじゃ無いか、これは言ったら恥ずかしいとか、ダサいとか、そういうのを一切気にしないで書いてた文章。だから外には出せないようなモノなんですよね。
H:色々な解説も分かりやすく書いてあるね。
─どんな話合いになるんですか?
T:この表現だと誤解を受けるんじゃ無いか、とか、もっと直接的な方が良いんじゃないか、とか。
S:せっかく良い曲を作ってくれても歌詞がクソなら、曲も台無しになってしまうし。だから良い歌詞を書きたいし、ちゃんと皆が共感できるもの、納得できるものにしたいと思ってる。
T:そうやって話あってるから、誰かに「お前ら歌詞でこう言ってるけど」ってなった時にSUNAOが書いてるから知らない、とはならないんだ。
まあ、忘れてるのも多いから聞かないで欲しいけど。笑
【アルバムの曲について】
─イントロのギターの一音目から「おおっ?!」っと思うくらいの意外性がありました
T:イントロのギターの音色については何種類か候補があって、クリアで行こうとかディストーションで行こうとか。
でも最後アレになった時にしっくり来た感じで。
K:最後盛り上がってくるから逆にあの始まりが良いかなと
─KAZUKIさんが戻ってきて、その色が出たのかなと感じました。
K:幅は広がったのかもね。
T:確かにオレらがKAZUKIに影響受けた部分なのかもしれないね。
イントロ以外にもKAZUKIの要所要所で使う音色はオレの慣れ親しんでいるHCのとは少し違うから一瞬戸惑う時もあるんだけど
やっぱそういうのがあった方が面白い。
S:前から言ってたもんね。普通にやるだけなのはちょっと、って。
T:HCも面白くないとダメだなって。じゃないのは家でも最近聞かないし。
S:イントロのベースのスライドとかも面白いよね。
T:あれはブラジルの民族音楽でマラカトゥってのがあって、あんな雰囲気の曲を作りたいなって思ったとき、それで使ってるクイーカって楽器の雰囲気をベースで出せないかなと思ってやってみた。実際は全然違うんだけどインスピレーション的には。
─2曲目の各国の言語で「WE ARE VIVISICK」と歌っていますがツアーで行った土地の言葉なのでしょうか?
T:そう、本当にオレ達を呼んでくれてありがとう、オレ達がVIVISICKだぜ!っていう挨拶をイントロ明けで言いたかった。
LOS CRUDOSのWe're that spic bandみたいな。「WE ARE VIVISICK! WE ARE MOTHER FUCKER!」みたいな感じで始めたいっていう。前から考えてたアイデアでもあったので。
─途中のパートチェンジはこれぞVIVISICKという感じがしました。
T:MUKEKA DI RATOとのスプリットに入ってるNO APA的なノリがあるかもしれない。
─「ASIA IS BURNING」という曲名からやはりアジアには特別な思いがありますか?
T:ありますね。どこいっても凄いシーンがあったし、ツアー中のふとした時、ライブ以外でも自分がアジア人なんだなって感じる時があったりして。
なんだろう、欧米化しないっていうか。やっぱりアジアなんだよなーと。
─他の海外よりもアジアは良かったですか?
T:いや、全部良かったですよ。
ただ、タイムリーだったので。2011年からHITOSHIが入って、このメンバーになってから初めて行った海外ツアーがシンガポール・ボルネオ島(マレーシア)ツアーだったから。
でも現地のホスピタリティは本当に凄かった。「自分達にこれが出来るか?」と思ったりして。
─どのような所が違いましたか?
T:PUNKへの愛が凄くて
S:損得勘定じゃ無いんだよね。
T:そう、初めて行って面識も無いような状況でも凄いサポートしてくれるんで。
1回ツアーで世話になったから、それを返そうってことでサポートするっていうのは日本でも良くある事なんだけど。
いきなり行って、話した事も無かった人がオレ達を助けてくれるってことが凄く感動的だった。
もちろん、日本でそれをやってる人もいるとは思うけど。
S:どこの地域でもそういう事はあったんだけど、このメンバーで初めていったツアー先がアジアだったんで。
そこで共有した経験というのが大きかったからこのタイトルになったんだ。
K:だからアジアだけ特別って訳では無いんだね。
T:アルバムの歌詞の最後のページでも書いてるけど、テレビとかから入ってくるイメージは全部が嘘とは言わないけど
やっぱり行ってみないと分からない事があると思う。
実際に行った経験からしてみれば「そんな訳ないよ」って事もある。
例えば韓国は反日教育の国でとか言うけど、うちらにネガティブな感情全開な人が全員ではないわけで、実際に行った時に会った人達はめちゃくちゃ良くしてくれた。
VIVISICKを兵役に行ってる時ウォークマンで聞きまくってたとか言われたときは涙が出そうになった。
マスコミとか国家単位の話じゃなくてPUNKS同士、人間同士としてはすべてがステレオタイプの話では括れないと実感したんですよね。
─VIVISICKのメッセージとして「音楽は国境や宗教を超えて繋がれる可能性がある」という事があると思いますが正にこういった経験ですよね
T:これはメンバーの共通した認識。
S:むしろ、これはオレ達の主張というより、逆に教えてもらった事で。
HA:文章で色々見てるだけだと、そんなにピンと来なかったけど行ってみて初めて分かったよ。
T:音楽で世界は変えられなくても、そうい う強みがあると思う。
─「アラマイティ」とはどんな意味なのでしょうか?
H:昔マレーシアもインドネシアも一つの国だったらしくて。よそから攻めて来て強制労働させられたときに、負けないで頑張ろうっていう掛け声がアラマイティだったらしいね。今では乾杯!って意味だったりする。
S:みんな一つだ、っていう。
H:そう。昔は一つだったみたい。MIKE(MARJINAL)に聞いたんだ。
T:団結の言葉なんだよね。
【和の要素】
─アルバム全体を通して「和」の要素を感じたんですがいかがでしょうか?
T:そう?どんな所で?
S:イデオロ(#7)とか?
─それもそうですね、ジャケとか、あとイントロからも何となく感じました
T:でも意識してはいなくて、それも滲み出たんだと思う。日本のHCが凄くカッコいいと思うから。
1stのRESPECT AND HATEも結局あれは日本の事を言ってて。
日本には尊敬出来る良い所もいっぱいあるけど、クソみたいな事もある。可愛さ余って憎さ100倍、みたいなニュアンスだった。その意識は変わってないんだ。日本が好きなんだよ。変な意味じゃなくて。
─右翼的な話ではなく
T:そう、単純に。誰にでもあるんじゃない?郷土愛という感覚は。
S:他にもどんな所で和を感じた?
─あとは歌詞ですね。「餓鬼」「天竺」などのワードから。
すみません、良く考えたら和というよりは東洋の要素といった方が適当かもしれません。
S:今回、仏教的なワードは意識的に練り込んでいるかな。素材として。その言葉の持っている歴史の深さとか、イメージの広がりとかにシビレるので。
─「何を奉り候」という歌詞もあって面白い表現だなと思いました。
S:うん、でもそれは和を表現したいといよりも、フザケてるだけかな。笑。歌詞に出てくる同化主義軍の価値観を茶化してる感じ。「お前らなんて相手じゃないんだよ」っていう態度のあらわれとして、あの歌舞伎が入ってくるみたいな。笑。
─あそこはもはや能みたいになってるので印象的でした
S:前から考えてたんだけどレコーディングまで、恥ずかしくて表に出せなくて暖めてたんだけど、やったらみんな「いいじゃん」って感じになったので。
T:あれは聞いたとき面白いなって思ったよ。
【日本のHCと世界のHC】
─日本のHCがカッコいいというのは正にISHIYA氏がライナーで書いていた事ですが、みなさん共通の認識でしょうか?
S:日本のバンドはレベル高いと思うし、何よりユニークだと思う。
最近でそれを痛感したのは、2014年7月にやった企画でEF、NICE VIEW、U SPAN D、REAL REGGAE、VIVISICKだったんだけど、皆ベテランでありながら追求が止まらないし、職人でありながら最先端だなっていう印象だった。海外のは竹を割ったようなのが多いと思う。もちろん全部じゃないけど。
T:あと思想面でも。単純すぎるだろ!っていうのも結構あって。
例えば、あるワードが出て来たらそれだけで「ナチバンドだ!」ってなるから。
いや、そうじゃなくて全部読んでくれれば分かるから、そのワードの事を否定する為に出してるだけなんだよ、っていう。
S:でも、その言葉尻を取ってくる人が海外には多い気がする。それを英語で言われると
深い説明が返せなくて。そういうのがあったから1stでは凄い説明を加えたりして。
─歌詞カードに解説が載っていたのはその為だったんですね。
S:そう。あれは海外に向けた意味が大きかった。
結構言われたよ。「お前らそういう企業を支援するのか?」とか「お前らはアナーキストなのか?」とか。
どうでもいいよって言うね。で、何故どうでも良いかっていうのを1stで解説してる。
アナーキストがどうでもいいって訳じゃなくて、オレらとは結びつかないんですよ。
ボルネオ島行った時にツアー運転手のラマンって男がいてさ。学校の先生やってて。
T:ドロップアウトした人が行く学校のね。
S:そうそう。でも、そういう固い職業だとパンクスにディスられる時もあるみたいで
「 WE ARE NOT PUNK」の歌詞を読んだ時は感動したっていってくれて。
一部かもしれないけど、もろ世捨て人みたいな風貌とか生活じゃないとPUNKじゃないっていう風潮があるみたいで。
【各国のレーベルについて】
─海外リリースされるとの事ですが各国のレーベルについて教えて下さい。
T:東南アジアはこの前ボルネオ島に行った時に呼んでくれたHASRATのイエムってやつがAVAIL RECORDSっていう
レーベルをやっててそこからCDとカセットで。VIVISICKは10年前にも東南アジアツアーをやってるんだけど、その時もイエムにボルネオを仕切ってもらった。
彼はMAGNICIDEってバンドで日本に来た事もある。
─では凄く関係が深いわけですね。
T:そう、メールの最後はBRO!で締めるから。
THANKS BRO!って。笑
─笑。アメリカはTANKCRIMESからですがどのような経緯で?
T:VOETSEKとかDEAD FALLのドラムのスコッティがやってるレーベル。
─VOETSEKはジャパンツアーやりましたね。その時に仲良くなったのでしょうか?
T:いや、日本では一緒はやってなくて。2004年に行ったVIVISICKアメリカツアーの時にオハイオでDEAD FALLと一緒にやってハングアウトして、それ以来の付き合いで。
TANKCRIMESは凄い良いレーベルだと思ってたので出してくれないかと。そこからはLPとCDで出ます。
─THE SHRINEも出てますよね
T:MANICIPAL WASTEとか。英語が達者なシゲル君(西横浜EL PUENTEオーナー)経由で話したんだけど、すごいちゃんとしてるヤツで、友達だから出すとかじゃなくて。
ちゃんとプリプロを送って聞いてもらってオッケーになった。日本のバンドでは初のリリースみたいで光栄です。
─ある意味一番良い形なのかもしれませんね。あと韓国からもリリースあると思いますが、こちらはどのような?
T:韓国ツアーで世話になった人達が新しくレーベルを作るって言って、こっちも初の海外のバンドとしてリリースしてくれる。
あとはチェコのINSANE SOCIETY。1stもLPとCDでリリースしてくれてて、凄く良いレーベルだと思う。
【レコーディングのエピソード】
─レコーディング中のエピソードなどありますか?
T:SUNAOは大変だったね。笑
S:そうだね。なんか自分の声を聞き過ぎて、自分の絶叫で、頭痛くなっちゃって。
6時間とか歌ってたからさぁ。最後は何とかやり切ったけどね。
T:もうこれ以上ムリだってなってたよね。
S:最後の曲「根無しの愛国」の最後の部分はもうギリギリの状態で録ったね。断末魔の叫びが入ってます。
もうそこから1ヶ月くらい頭が作動しなくって。鍼灸にいったら「血が溜まってますね」とか言われてさ。
H:でも他には困った事はなかったよね
T:2011年のTROPIEZOとのスプリットEPのレコーディングでは前のドラムの希望でクリック使ってやってて、意外にもそれが良かったんだけど
HITOSHIは絶対一発録りのが良いなと思って。
H:ライブ感出した方が良いモノになるかなって。
HA:誰かちょっとミスってもライブ感あればね。
S:しかも、そういうミスって人から聞いたら分からないんだよね。
─今回のアルバムでもそういった部分もあるのでしょうか?
HA:あるね。笑 でも、その時のノリが出てたから。
T:やっぱりライブ感だして一発でやれるバンドがカッコいいのかなっていう理想はあるよね。
VIVISICK 2nd New Album
「NUKED IDENTITY」
2015年8月発売/1500円(税抜)
VIVISICK Recordings(Japan), TANKCRIMES(USA), AVAIL Records(Malaysia), BONGHWANG Records(Korea), INSANE SOCIETY(Czech)
12Pのタブロイド新聞型インサートが封入されたBOXタイプジャケット
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VIVISICK2ndアルバム「NUKED IDENTITY(被曝したアイデンティティ)」
海外有名パンクバンドと比べて、日本のハードコアパンクバンドのライブは素晴らしいものが多い。その代表と言えるのが、今回2008年の1stアルバム「RESPECT AND HATE」より7年ぶりとなる2ndアルバム「NUKED IDENTITY」を発売するVIVISICKだ。
VIVISICK節とも言えるサウンドのポップセンスやコーラスワークは、健在どころか進化を遂げ、5人編成になった音圧と迫力は、あの超絶激情ライブを彷彿とさせる。彼等を知らない・観たことが無いというのは、人生の素晴らしさをひとつ知らないということに等しい。その意味を知りたければ迷うことは無い。今すぐこのアルバムを聴くだけだ。
新聞のような歌詞カードも非常に読みやすく、歌詞の内容、韻の踏み方、コーラス部分のセンス等、この想いの強さが心に響かない人間の愛はニセモノだろう。
完全自主制作でVIVISICKを中心とした、アメリカ、マレーシア、チェコ、韓国のレーベルとの共同リリースで、今後LPはアメリカから、カセットテープはマレーシアから発売される。まずはこのCDを聴いてVIVISICKのライブに行く準備をしろ!お前の人生は劇的な変化を遂げる!
(ISHIYA / FORWARD)