DAIEI SPRAY new album「BEHIND THE WALL」 release interview

- よろしくお願いします!自己紹介をお願い出来ますか?
ボーカルのYagiです。
ギターのKyosukeです。
ベースのOnoderaです。
ドラムのSaito3です。

- まず前作「ISN'T BRAZING」なんですが非常に評判が良かったと思います。どんな反応があって、自身としてはどう捉えていますか?

Kyosuke
ありがとうございます!単純に、内容が良かったと言っていただけたのは嬉しかったです。レコードとCDをどっちもリリースしたんですが、両者の音の質感を体験していただけたのかなと。ただ曲数が7曲だったので、フルレングスのアルバムに挑戦したいという気持ちは昔からありました。

Onodera
ISN'T BRAZINGは今のメンバーになってからまだ浅かったので、勢いで録音したって感じですね。それが結果良い方向になったのかもしれません。

- では新作の「BEHIND THE WALL」ですが前作から引き続きRITES OF SPRING、DAG NASTYなどレボリューションサマー直系の楽曲になっているように感じました。楽曲に関してテーマとかコンセプトのようなものはありますか?

Onodera
曲ごとにコンセプトありますよ!
アルバム全体で特定のバンドの様なサウンドにしたいとかは無くて、1曲ごとに曲作る時、色々考えながらやってます!

Kyosuke
今回に関してはどちらかというと色んなバリエーションを揃えた楽曲の制作を目指したんですが、結果いつものDAIEI SPRAYの感じになっているのかもしれないです。リズムとか細かいところはかなり変化をつけてどの楽曲もそれぞれの表情を出せるようにしました。コンセプトアルバムまでいかないけど、インストの曲があったり、基本四拍子だけど凝ったリズムをのせた曲があったり、メロディアスな曲や激しい曲、最後の曲もアルバムで全て出し切った後のオチ的なところ表現することができたかなと思います。

- 元々こういったレボリューションサマーとよばれる音楽にハマっていったキッカケはなんだったのでしょうか?

Kyosuke
まずもともとHARDCOREへの入りとしては、高校2年生の時に、MINOR THREATのCDとビデオを先輩のツテで貸してもらって、内容に衝撃を受けたのが始まりでした。そこから徐々にFUGAZIやDISCHORDレーベルについて調べていって、実はDISCHORDにはもっと沢山の素晴らしいバンドがいるらしいと。ちょうどその時期あたりに、DISCHORDのボックスセットがリリースされたので即購入し、MARGINAL MAN, EMBRACEやTHREE, GRAY MATTERはすぐに自分のフェイバリットになりました。

Onodera
自分は高校の終わり位に一気にUSハードコアに足を突っ込んでいったんで、DISCHORD、SST、Touch and Go、Alternative Tentaclesも全部同時期にハマってました(笑)

- 制作は順調でしたか?これが大変だった!など何かエピソードがあれば伺いたいです。

Kyosuke
かなり大変でしたね...。ギターの重ねもかなり細かいところまで拘ったので、なかなか終わらず、、。曲も12曲ありますし。。今回の録音は上尾SOUNDCREW STUDIOの清野さんにお願いして、音がかなりクリアになった分、自分達の演奏も粗末には出来ないなと。でも結果、いい音源を作れて本当に良かった!レコーディング終わりでクタクタになったあと、、上尾駅のホームにて缶チューハイでメンバーと乾杯するっていう日々が何回か続きました(笑)。

Onodera
2年前の2018年の1年間かけてアルバム殆どの曲を作りました。
その後に細かいアレンジとか歌詞とか、リハーサルスタジオ以外でも何度もメンバーで集まったって練り込んだので、今回のアルバムは相当作り込みました。
そして昨年にあたる2019年中に今回のアルバム出そうって話してたんですが、プレッシャーが掛かりすぎて片目の痙攣が止まらなくなるメンバーが居たりしまして…
体を壊してまで無理にするのではなく、出せる時に出そうという話になり2020年の3月発売になりましたね。
もしあの時にあのまま無理していたら、メンバーの仲に亀裂が入り過ぎて、今回のアルバムが発売出来なかったかもしれません…(笑)

- ジャケの制作でONODERAさんが「2階調にしたら?」と言ったらKYOSUKEさんが猛反対したと聞きました。笑 ジャケをまとめるのは大変でしたか?

Kyosuke
ジャケもかなり大変でしたね。。はじめは自分の方で案を考えていたんですが、煮詰まり、、何が正しいのか分からなくなった(笑)。自分がポルトガル旅行で撮ったこの写真をジャケに使いたかったんですが、奥行き感とか表現できるかなーって。ポルトガルのポルトにある大聖堂近くの一角にある廃墟なんですけど、引き込まれる凄さがあった。結果、その写真を活かすために配色バランス調整や他の写真を少し挿入したりして、無事にジャケが完成しました。

Onodera
「自分は黒と黄色の二階調のジャケしてみたいなって元々思ってたんですよね。
それでKYOSUKEが使いたいって持ってきた写真があったんで、それを二階調にしてみたらって言ったらその瞬間、二階調だと写真の細かい線とか出ないからー!!って物凄く否定されたんですよね。
そんな強く言われるのならそうなのか…と思ってその日、家に帰ってうちの奥さんに一応、試しにパソコン(Photoshop)でちょっとこの写真を二階調にしてみてくれないってお願いしたら、ボタン一つ(ワンクリック)で出来ました…(笑)」

Kyosuke
ホントすみません(笑)

- 前作が2017年だったので3年でフルアルバムと考えると中々のハイペースで曲作りが進んだと思うんですが、何が創作の元になっていますか?

Kyosuke
今回のアルバムの曲の原案はほとんどがベースのOnoderaによるもので、自分も原案として数曲を出した感じです。基本それぞれのパートはメンバー各々が考えていて、曲によってはみんなで歌詞を考えたり、メロディを作ったり、リズムを考えたり。大変でしたけど、様々な要素が詰め込まれたアルバムが完成できたかなと。

Onodera
自分達も気付けば30台半ばで、今はバンド活動も昔から変わらず出来てますが、いつまで同じペースで出来るかも分からないですし、そう考えるとやれる時にやりたい事どんどんやろうって感じですね。

- 自身としてはどんなアルバムになったと位置付けていますか?

Kyosuke
THE WHO "Who's Next"
THE DAMNED "Machine Gun Etiquette"
SCREAM "Banging The Drum"
のような、バンドにとって一つの変曲点となるアルバムを目指しました。実際そう聴こえるかはわかりませんけど(笑)

Onodera
捨て曲無し!全曲手抜き無しで作りました!
アルバムを買ってくれた人達の、無人島に1枚だけ持っていくなら何のレコード?に選ばれる1枚に欲しいですね!(笑)

Kyosuke
なんだそりゃ(笑)

- 今回は自身のレーベルSAKANADE RECORDSとDEBAUCH MOODの共同リリースという事ですがどのような経緯で共同リリースとなったのでしょうか?

Kyosuke
DEBAUCHMOOD 山崎氏には前回のISN'T BRAZINGの時にレコードプレスの監修をお願いしていたんですが、その際に彼はレコードの内容を気に入ってくれていて。やはり2ndもレコードとCDの同時リリースを実現したかったのですが、資金面で悩んでいたときに、ちょうど彼から声をかけていただいたんです。

Debauch
前作の10"はプレス屋とのやりとりなど全部手伝わせてもらいました。現物出来上がって、自分のレーベルでリリースすれば良かったと後悔してたので、、今回はリリースできて良かったです。

- 2017年にHI LIBERATEのオーカナイズで I RECOVER(ドイツ)とのツアーをやってみてどうでしたか?

Kyosuke
最高でした。はじめは英語でのやりとりや、食事なども不安面は沢山ありましたが、徐々に慣れていき、お互い良いコミュニケーションが取れたなって。最終日のライブもお互いの絆が深まっていたのを感じた。最後、空港でお別れの時、男泣きしてしまいましたね(笑)。岡村さんありがとうございます!

Onodera
ツアーを組んでくれた岡村君には感謝しかないですね!本当にいい経験をさせてもらいました!あのツアーがあったから、もっとバンドをやりたいって思えて、今回のアルバムへの創作意欲になった事は間違いないです!

- 今までのDAIEI SPRAYの活動の中で最も印象的だった事を教えてください。

Kyosuke
やはり、I RECOVERとのツアーですね。自分の人生の中でも一生の思い出だし、今でもあの時の光景がフラッシュバックします。

Yagi
初めての海外ライブの台北。その路地裏でTeppei Miki氏にアー写を撮ってもらったことです。

Saito3
自分以外のメンバー3人が結婚したことですね。

Onodera
付き合いが一番長いはずのオリジナルメンバーのボーカルとギタリストの会話が噛み合ってない事が多々ある事ですね。
自分がちょいちょい二人の言いたい事を通訳してあげてます笑

Kyosuke
ボーカルYagiとは大学1年の2002年からの付き合いだから、もう18年くらい経つね!

- それぞれ同じパートで尊敬しているプレイヤーはいますか?それぞれ魅力も教えて欲しいです。

Saito3
ex.DAIEI SPRAY、現Twolow、KENNY BAKER、RENAの塚本さんです。初めてDAIEI SPRAYを見た時は塚本さんがドラムだったのですが、その時の演奏は今でも目に焼き付いていて、特に今回の音源のようなミドルテンポの曲では、塚本さんのようにリズムキープをしっかりしながらもダイナミックなプレイが演りたくて、今までノリと勢いだけでやってきた自分としてはかなり苦戦しました。

Yagi
2人います。
まず1人目は、kiwiroll, DISCHARMING MANの蛯名さんです。蛯名さんの透き通った綺麗な声、ドッシリとした安定感はとても魅力的です。
2人目は北新宿ハードコア HIMOのsyucreamさんです。シュウさんのブレスのテクニックを常に参考にしてます。

Kyosuke
尊敬しているギタリストはidoraのトシヤさんです。フレーズだったり、エフェクターやアンプの鳴らし方とか全部カッコイイ。BIG MUFFとオーバードライブをミックスさせて音を構築してるらしくて、自分も真似したけど全然ダメ。まだまだ頑張ります。

Onodera
居ますけど、その人にこのインタビュー読まれる事があったら恥ずかしいので…
今度直接、岡村君に言いますね笑

- アルバムのリリースに合わせてレコ発やツアーはありますか?

Kyosuke
レコ発ツアーがあります!
5/16(土) 名古屋・鶴舞RIPPLE
6/6(土) 仙台BIRDLAND
7/18(土) 大阪・心斎橋HOKAGE
都内のツアーファイナルも検討しています!
よろしくお願いします。

※こちらはインタビュー時(3月末)の状況でありコロナの影響により変更になる可能性があります

- 最後に一言あればお願いします

Saito3
音源を聴いて、ライブに足を運んで頂けると嬉しいです。皆で楽しみましょう。楽しいは正義。

Yagi
皆さんライブ会場でお会いしましょう!

Kyosuke
DAIEI SPRAY"BEHIND THE WALL"は是非ともPLAY LOUDでよろしくお願いします!

Onodera
もし写真だから二階調出来ないってあきらめてる人が居たなら…
あきらめないで下さい!

- ありがとうございました!

一旦ここで本編は終了ですが、本作のLPのリリース元であるDEBAUCH 山崎氏へ エクストラ インタビューを行いましたのでどうぞ。

- 直球なんですがDAIEI SPRAYの魅力はなんでしょうか?

Debauch
やはり特に、昨今の爆発的なライブが何よりも魅力的だと思っています。以前から観てきたバンドではありますが、現在バンドの充実はピークの上の上をいっていると思っています。ライブが壮絶です。
勝手な見方ですが、例えば上記にて影響が語られている80年代D.C.後期のバンドや、その時期に勃発した前夜的Emotional、MelodicなHardcore Punk・Punkに位置するバンドを聴くと、その人達が子供の頃にお茶の間(アメリカだから表現違うか)に溢れたダイナソーロック的なものへの愛憎入り混じる絶妙な癖・影響をすごく感じられますけど、、そういった多くの感触が集合した現代バンドって見方をDAIEI SPRAYに対して自分はもっています。Dinosaur Jr.のバンド名のような面白さ、環境もルートも違えど、メンバーの研究熱心さとバンドのテンションが一点にクロスした瞬間に影が重なる感触がたまらなかったり。渋いですDAIEI SPRAY。

- リリースはレコードのみ?でしょうか。であれば、それはどのようなこだわりなのでしょうか?また、バンドをリリースする時のポイントなどあれば伺いたいです。

Debauch
(長くなります)レコードリリースをメインに続けていますが、レコード後にCDを単独で販売したり、DAIEI SPRAYの今作のようにレコードとCDを同時にリリースする場合もあります。あくまでレコードを出したいバンドのその他希望としてレコード以外のリリースも行う感じで(もちろん配信もバンドが希望すれば行います)、色々出したいバンドにとってのレコードをリリースする手段としてレーベルを利用してもらえればって感じでしょうか。
拘りっていうと好きだからって理由くらいですが、レーベルとしてレコードリリースは絶対です。テストプレスが届いた瞬間のわくわく感や現物が届いた時の強烈さなど、レコードを作る事はイベント度が高く楽しいのでやめられません。いつか終わりはくるのかもしれませんが。

ちなみにもっと踏み込んで話すと、もし人生でレコードを出せる事が出来たとしたら、きっとそれはその人の音楽人生にとって死ぬまで忘れられないイベント事になると思うんです。そんなバンドにとって特別な機会であったらより嬉しいですよね。幸い今までリリースしたどのバンドも大いに自己演出してくれました。だからより頑張ろうと思えてきます。
ですので、物を作る上でのバンド側希望をとにかく些細な事でも協力する姿勢を崩さないように努力していますし、金がかかろうが色数も増やせるし、マトリックスに言葉も削れます。インサートもデカくできます。色んな店に売られている事に意味があるので梱包・発送も頑張ります。そういう裏方である事が一番大切だと思いながらやっているレーベルなのでよろしくお願いします。
以上、ちょっと違う角度からの宣伝でした。

バンドをリリースするポイントは、音楽的には色々なPUNK BANDとしてROCKNROLLしていることが大前提です(ジャンルの話ではありません)
それに合わせ、やはり何回もライブを観に行って個人的に勝手な想像を膨らませた後に、メンバー本人と語り答え合わせをする。そんな事を何回も繰り返してる内に「この人はこんな解釈でバンドをやっているんだ!」「こんな音楽が好きなんだ!」「ライブもすごい!」と熱い気持ちになりリリースの声かけるかんじです。まれに昔から知ってる好きなバンドをリリースする機会もありますが、その場合はただのファンだし、今のライブが凄すぎるから勿論リリースするでしょって具合で。長くなりましたがDAIEI SPRAYの場合はこちらです。

 





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